南島酒販株式会社は、株式会社請福酒造と共同で泰石酒造株式会社の事業を承継しました。泰石酒造は、沖縄で唯一日本酒の製造免許を持つ蔵として知られてきた酒蔵です(沖縄県内の清酒製造免許を持つ蔵を対象とした南島酒販の自社調べ、2026年10月時点)。南島酒販はあわせて、石垣島の米と水を生かした地酒を、飲み手の声とともに育てていく「沖縄の日本酒プロジェクト」をスタートさせました。
その第一弾として登場するのが、石垣島産「ひとめぼれ」を使って醸造した純米吟醸の試作酒「零號(ゼロゴウ)」です。販売は自社ECサイト「shimmer online」で、数量限定となります。購入者から寄せられた声を今後の酒づくりに反映させながら、2027年に石垣島での本格醸造を目指します。

途絶えかけた沖縄の日本酒づくりを引き継ぐ
沖縄では、泡盛をはじめ、ハブ酒などのリキュール類、クラフトビール、ラム、ウイスキーなど、さまざまな酒文化が育まれてきました。一方で、日本酒はこれまで沖縄の酒文化の中で十分に広がっているとは言えない状況でした。1972年の創業以来、県産酒類の流通を通じて沖縄への貢献を掲げてきた南島酒販は、国内外で親しまれ、海外からは日本文化の象徴としても求められる日本酒を、沖縄の酒文化に加えたいと考えてきたといいます。
そうした中で南島酒販は、沖縄で唯一日本酒の製造免許を持つ蔵として知られてきた泰石酒造が、設備の老朽化と後継者不在により存続の危機にあることを知りました。日本酒の製造免許は新たに交付される機会がほとんどなく、この蔵が途絶えれば、沖縄から日本酒そのものが失われかねない状態だったとしています。
これを受けて、県産酒類の流通を担ってきた南島酒販と、石垣島で泡盛づくりの伝統を守ってきた請福酒造が協議を重ね、泰石酒造の事業を引き継ぐことを決めました(事業承継の発表は2024年2月)。流通・販売を南島酒販、製造を請福酒造がそれぞれ担当し、「新生・泰石酒造」として再出発しています。現在は石垣島で新たな酒蔵の建設が進められています。

「壱」の前の「零」、試作酒「零號」に込めた思い
商品名の「零號」は、本番にあたる「壱」の手前にある、はじまりの「零」を意味しています。2027年秋以降の発売を目指す本商品に先がけた試作酒として、「まだ何も始まっていない、けれどここからすべてが始まる」という現在の立ち位置をこの一本に重ねたとのことです。
購入者には、商品に同封されるアンケートで「零號」の率直な感想を尋ねます。集まった声は、2027年の本格始動に向けた味づくりの参考にしていく予定です。完成形ではない段階だからこそ、一つひとつの感想を受け止め、「沖縄県民に愛され、誇りに思ってもらえる日本酒とは何か」を考えながら仕込みを重ねていくとしています。プロジェクトの進捗は、本格醸造まで継続的に発信していくとのことです。
商品・販売概要
- 商品名:純米吟醸 試作酒 零號(ゼロゴウ)
- 容量:720ml
- 価格:3,000円(税別)
- 原料米:麹米 福乃香/掛米 石垣島産ひとめぼれ(精米歩合55%)
- アルコール分:15度
- 日本酒度:±0
- 酸度:1.5
- 販売開始日:2026年10月23日(金)16:00~
- 購入方法:ECサイト「shimmer online」限定(数量限定)
- 配送:注文後、順次発送予定(詳細はEC内の商品ページに記載)
石垣島の米と水で、沖縄の風土を映す一本へ
2027年の本格醸造では、製造拠点を石垣島に置きます。石垣島は温暖な気候を生かした二期作が行われるなど、沖縄県内でも有数の米どころとされています。仕込みに欠かせない水についても、於茂登岳(おもとだけ)を水源とする豊かな伏流水に恵まれており、この軟水は沖縄では比較的珍しい、日本酒づくりに適した水質とされています。これが、石垣島に酒蔵を構える大きな理由の一つです。
原料米は石垣島で育つ米を中心とし、将来的には沖縄県産米の使用比率100%を目指しています。米農家との連携を深めながら、酒造好適米を沖縄県内で育てる取り組みも視野に入れているとのことです。沖縄でしか造れない、沖縄の風土(テロワール)を感じさせる日本酒の実現を目指し、将来的には沖縄料理や宿泊・観光と結びつけた楽しみ方も提案していく考えです。
出典:南島酒販株式会社